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連載コラム
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職場のコミュニケーション力

全24回に渡って、“職場内のコミュニケーション”にフォーカスを当て、職場風土を改善するためのさまざまなヒントをお届けしてまいります。


<執筆>
株式会社メディケアソリューション
代表取締役 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第3回: 感情を上手にコントロールする方法

感情を見つめ直し、自責の視点をもつ

 私たちが普段仕事をするうえで、最も大事になるのは、言うまでもなく「感情」です。一般的に、私たちは起こった出来事に対して、うれしくなったり、イラッとしたり、焦ったりと、無自覚に感情が波立ってしまうものです。一方、人と関わっていくうえで、本当はどうしなければいけないかはわかっているものです。しかし、その時の気分に影響を受け、感情如何によって対応が変わってしまうことが少なくありません。仕事ができる人、周りからの評価が高い人というのは、感情のコントロールが非常に上手なことが多いものです。そこで今回は、感情のコントロールを上手に、しかも楽に行うヒントをご紹介していきたいと思います。

 まず、ポジティブ思考は確かによいのですが、常にその状態でいることはできません。大事なのは前向きになれない時にどうするかなのです。そこで、自分が今どんな気持ちなのかを否定することなくじっくりと感じ、味わってみます。いったい何に対してイラついているのか?悲しく感じるのか?もしできれば、それを紙に書き出してみます。このように客観視するクセをつけることによって、感情に対する感度が高まり、嫌な感情が頭の中で増幅するのを防ぐことができます。

 次に、「自責の視点」をもつことです。例えば何か問題が起こった際に、他者や他の物ごとのせいにしがちですが、それらはコントロールしようがありません。逆にこれが自分のことであれば、コントロールが可能です。「少なくとも自分にも責任の一端がある」と、とらえ方を変えてみるのです。

「相手を受け入れる」スタンスをつくる

 相手を自分の意のままにしようとすると、当然なかなか思い通りになりませんから、イライラしたりもします。そこで、「相手を受け入れる」スタンスをつくることも大事です。心理学では、「相手を変えようとするな、わかろうとせよ」という言葉があるくらいです。相手とはそもそもルールや信念が違う、ということを念頭に置いておくだけでも、気持ちに少し余裕が生まれます。また、もしかすると相手のその行動や言動には背景があるかもしれません。人はそれぞれ自分なりの正しさに基づいて動いているものです。目の前に見えている情報だけで決めつけるのではなく、柔軟性をもって関わるのです。

 次に、イライラした時の対処法です。怒りの感情は6秒で治まると言われます。何かカッとなっても、まずは心の中で「1、2、3、4、5、6…」と数えて、窓を開けて深呼吸をしてみます。そして、そんな時こそ、ニッコリと笑顔を作ってみます。可能であれば、「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」と声を出して笑ってみます。そして、「ありがとう」「ツイてる」「大丈夫」といったよい言葉をつぶやきます。このように、あえて身体や言葉の使い方をちょっと変換してみるのです。心と身体は連動していますから、身体の方から先に変化させることで、感情がそちらの方に引きつけられ、変化するのです。

 逆説的かもしれませんが、感情は自分で選ぶことができます。ですから、自分が得たい感情を自ら作り出す。つまり、楽しいことが起こるのを受け身で待つのではなく、自ら楽しもうとするから楽しくなるということです。

 今回ご紹介した技術を習慣化すると、何か起こっても自分で上手に対処することができ、ストレスとうまく付きあうことができるようになるはずです。そして、起こった物ごとにいちいち一喜一憂せず、ニュートラルな状態でいることができれば、気持ちがだいぶ楽になるものですよ!

●「医療・福祉の現場で使える『コミュニケーション術』実践講座」 鯨岡栄一郎 2012 運動と医学の出版社


※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年6月号に掲載されたものです。
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