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連載コラム
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会議を変える!

全12回に渡って、効果的な会議・ミーティングを実践するための
ポイントをお伝えしていきます。


<執筆>
株式会社川原経営総合センター 経営コンサルティング部門
野中 千穂
http://www.kawahara-group.co.jp/


第5回: 司会進行役(議長)のスキル(2)

 前回は、「@出席メンバー全員の意見を引き出す」スキルについて述べました。今回は引き続き「A議論を活性化させる」、「B結論を導く」スキルについて述べます。

A議論を活性化させる

1. メンバーに目配りし、発言権のバトンを回す
 第4回目では、出席メンバー全員の意見を引き出す工夫として「発言しやすい場を作る」ための具体的なルールを決めて周知することを述べました。「発言しやすい場を作る」ことは会議全体を通じてもっとも重要なテーマの一つです。ルールを決めていても、いざ議論が始まると、役職や部署間の関係での立場の強弱や本人の性格が発言力に強い影響を及ぼします。司会進行役はメンバーが発言する様子を注意深く見守り、特定のメンバーが議論の流れを決めることのないよう介入します。


例)「4時間の職員研修を半日かけて1日で終わらせるか、2時間ずつ2日に分けて
 行うか」という議題について、強いメンバーであるAさんが最初に発言した場合…
A さん:「ちょこちょこ抜けられるとやりにくいので、1日で終わらせてほしいです。というか、うち人がいないので、その内容ならうちからは出したくないんですけど…」
司 会:「Aさんの部署は1日ですね。」
※ 「その内容なら出したくない…」は議論の本筋から外れる内容なので、発言を引き取り、その件には触れない。
「ここはやはり全員にお聞きしましょうか。Bさんの部署は?」
※ Aさんの発言に影響され「1日でいいです」という意見が続いてしまうと異論が唱えにくくなるので、「2日に分けてほしい」という意見が出そうな人を指名する。

 司会進行役がコントロールしすぎることは好ましくないですが、明らかに「強いメンバー」がいる場合は、例のように司会進行役が意図的にクッションの役割を果たします。



2. 小グループで議論する時間を設ける
 会議で議論が活発にならない理由の一つとして「話しあわれている内容についてよくわからないから発言できない」ことがあります。わからないことがあっても「たくさん人がいるなかで、こんなことを質問して会議の流れを妨げてはいけない」と考えてしまい質問することができず、ただ会議を傍観するだけになってしまいます。
 2〜3 人で一組になって議論する時間を設けると自分の意見が述べやすくなるとともに、わからない点を質問しやすくなるという利点が生まれます。この利点を生かすためにはグループ分けが重要になりますので、知識があり人の話を丁寧に聞けるメンバーと知識が少なくおとなしいタイプのメンバーが同じグループになるよう、席を指定しておくのもよいでしょう。

B結論へと導く

 全員の意見が引き出され、議論が活発に行われると自然と結論への方向性が定まってきます。そして、所定の時間内に「現段階での結論」を導き出すために、司会進行役が会議の終了時間を頭に入れ、適切なタイミングで議論を整理します。議論で出てきた重要な意見、それぞれの根拠、メリット・デメリット等を改めて板書し、メンバー全員で共有します。
 議論をしていると頭が「今、話していること」に偏ってしまいがちですが、板書にしてクールダウンしながら議論全体を振り返ると、「この方法が最もよい、または比較的よい」 ということが見えやすくなります。ここで、中立の立場である司会進行役が「今日の議論全体を振り返ると『A 案で』ということになるかと思いますが、どうでしょうか」とメンバーに確認します。もちろん意思決定に至っていない場合は、「○○という点をどう解決するかはまだ決まっていませんので、次回の会議で検討する必要がありますね」という形でまとめます。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成27年8月号に掲載したものです。
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