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連載コラム
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会議を変える!

全12回に渡って、効果的な会議・ミーティングを実践するための
ポイントをお伝えしていきます。


<執筆>
株式会社川原経営総合センター 経営コンサルティング部門
野中 千穂
http://www.kawahara-group.co.jp/


第6回:出席メンバーのスキル(1)

 前回、前々回と2回に渡り、司会進行役(議長)のスキルについて述べました。今回から、出席メンバーに求められるスキルとして「話す」、「きく」、「質問する」の3 つについて述べていきます。

 筆者は福祉施設・医療機関においてコミュニケーション向上という視点からの研修を行っていますが、研修参加者に対して「話すことときくこと、どちらが得意ですか?」と質問すると「きくことは好き、できるが、話すことは苦手」と答える方が圧倒的に多いのです。対人援助職にとって傾聴のスキルは必須ですから、「きくこと」に対する意識が高く、「よい聴き方」を積極的に学んでいる方も少なくありません。ところが「話す」になると「ご利用者と話すのは好き、得意」という方は一定数いるものの、人前や公式の場で発言することへの苦手意識が目立ちます。日常の会話であれば、基本的にはその時その場で思いついた内容をやり取りすればよいのですが、会議で発言する際には、日常の会話とは異なるいくつかのポイントがあります。

@情報収集

 会議で発言するためには、前もって議題にかかわる情報を集めておく必要があります。会議前に自分の部署の現状の確認や所属部署の職員から情報や意見の収集を行い、要点を報告できるようメモしておきます。

A自分の考えをまとめる

 議題について情報収集をしたうえで、現状を踏まえて、課題や解決策を自分なりに考えます。出席メンバーが多様な意見を持ち寄り、議論を通して「組織にとって最良・最善な結論」を導き出すことが会議の意義ですから、「無難な正解」を求め過ぎずに、自分の立場での率直な考えをまとめてみましょう。「なぜそう考えたのか」という根拠も伝えられるように整理しておきます。

B話す内容を組み立てる

 相手にわかりやすく話すには、「結論」→「根拠」→「補足」の順番で内容を組み立てます。


「私は○○と考えます。」(結論)
「なぜなら△△だからです。」(根拠)
「ただし、○○を実行するためには、
□□が必要です。」(補足)

 という流れで発言できるようにします。
 会議は限られた時間内で終了するのが原則ですから、議題によっては全員の結論が一致していれば、根拠まで発表・共有する必要はない場合もあります。まずは、結論を手短に述べられるようにします。しかし、意見が分かれた場合には議論が不可欠になりますから、議論の材料となる「根拠」と「補足」をしっかり整理して臨みます。

C 発言は「出席メンバーとのコミュニケーション」であることを意識する

 発言とは「“言”葉を“発”すること」ですが、下を向いたままボソボソと言葉を発するだけでは、議論に参加したことにはなりません。司会進行役をはじめ、他の出席メンバーを見ながら意見を述べます。人前で話すのは緊張するからという理由で下を向いたまま話す人がいますが、会議で発言するときは、ぜひ顔を上げて、出席メンバーをよく観察してみてください。顔を上げて、あなたのほうをじっと見て発言を聞いているメンバー、慌てて資料を読み直しているメンバー、頬杖をついて下を向いたまま無関心なメンバー…。自分が発言する時にメンバーの様子や反応を観察しておくと、「この人は私の発言をフォローしてくれそうだな」、「この人は、私の発言に何か疑問を感じながら聞いているな。後で質問や反論をされるかもしれないな」ということがある程度把握できます。
 また、顔を上げて話すと声がよく通り、話の内容が相手に伝わりやすいことは言うまでもありません。

 次回は、「きく」、「質問する」スキルについて述べます。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成27年9月号に掲載したものです。
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