高齢者や障害者などの支援を志望する高校生に専門的な知識と技術を教育し、介護福祉士などの資格の取得につなげる
概要
高等学校教諭一種免許(福祉)の資格をもち、高校生に対して福祉に関する教育を行い、介護福祉士試験の受験資格を取得してもらい、高齢者や障害者などの支援に従事する人材の養成に努めます。
なお、このしごとに就く人は社会福祉の教育に関する専門的な知識と技術、資格を有していることはもとより、福祉科をもつ高校では高等学校福祉科教諭のうち、1人はすべての教科における教育課程の編成等の教務に関する主任者であるとともに、養成施設などの専任教員として3年以上の実務経験のある人を置くことになっています。それだけに、教育者として高いヒューマニティと資質が要求されます。
主な職場
福祉系高等学校
将来性
介護業務の労働条件の改善がまだ十分でない、また、カリキュラムが約1.5倍に増えたなどを背景に、福祉系高校は2008年度の220校をピークに、その後、減少に転じ、2017年度は97校になっています。しかし、長い目で見れば福祉教育を担う教員の養成・確保は今後も求められていくでしょう。
就業者数
公表されたものはありません。なお、全国の福祉科の生徒数は8,769人(2017年現在)です。
勤務形態
通常の教員の勤務形態となるため、公務員と同等の勤務形態になりますが、夜間に授業を行う定時制や通信教育課程の高校というケースもあります。
給与水準
公立の場合、公務員の給与規定による。私立の場合も公務員の給与規定に準ずることになっているため、公立の場合とほぼ同様の水準と思われます。
就職のルート
福祉系大学や一般の大学などで所定の科目を履修し、「福祉」に対応する教員の免許を取得することになります。免許には「一種免許状(福祉)」(大学卒業程度)、専修免許状(福祉)」(大学院修士課程卒業程度)があります。
なお、介護福祉基礎、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、介護総合演習、または介護実習を教授する教員のうち、1人は介護福祉士の資格を取得している人で、かつ資格の修得後、5年以上の経験がある人、または介護福祉士の資格を取得している人で、かつ文部科学大臣と厚生労働大臣が別に定める基準を満たす研修を修了した人、その他これらに準ずるものとして文部科学大臣が別に定める人を置くことになっています。
また、「こころとからだの理解」を教授する教員のうち、1人は医師や保健師、助産師、看護師の資格を有し、かつ資格の取得後5年以上の実務経験がある人、もしくはこれらの資格を有し、かつ文部科学大臣と厚生労働大臣が別に定める基準を満たす研修を修了した人、その他これらに準ずるものとして文部科学大臣が別に定める人を置くことになっています。
いずれにしても、実際に教諭として福祉を担当するには教員採用試験に合格してはじめて各学校に採用されることになります。
関連団体・組織
自治体