トップ背景

トップ

高齢・介護

医療

障害者福祉

子ども・家庭

知りたい

wamnetアイコン
検索アイコン
知りたいアイコン
ロックアイコン会員入口
トップアイコン1トップ |
高齢アイコン高齢・介護 |
医療アイコン医療|
障害者福祉アイコン障害者福祉|
子どもアイコン子ども・家庭
アイコン



勤怠管理システム・勤務シフト作成支援システム
福祉医療広告

高齢・介護
医療
障害者福祉
子ども・家庭

福祉医療分野の制度・施策動向ウォッチ
トップ

2026年07月30日

【厚生労働省】第123回社会保障審議会医療部会(令和8年1月19日開催)

2026年度からの新たな医師偏在対策、医療部会での審議完了
医療安全対策で新ルール、救命救急センターの評価体系見直しも

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会(部会長=遠藤久夫・学習院大学長)の第123回会合が2026年1月19日に開催され、同年4月1日からの改正医療法等の一部施行を前に、@「医師偏在対策」の省令事項を中心に詰めの議論が交わされるとともに、あわせて、A病床数適正化緊急支援事業による病床削減と連動する「基準病床数」削減の枠組み、B医療安全施策にかかる医療法施行規則の改正、C救命救急センターの充実段階評価の見直しについて、議論が交わされた。今回は、@〜Cのうち、Bの医療安全施策にある医療法施行規則の改正についてふれる。

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会(部会長=遠藤久夫・学習院大学長)の第123回会合が2026年1月19日に開催され、同年4月1日からの改正医療法等の一部施行を前に、@「医師偏在対策」の省令事項を中心に詰めの議論が交わされるとともに、あわせて、A病床数適正化緊急支援事業による病床削減と連動する「基準病床数」削減の枠組み、B医療安全施策にかかる医療法施行規則の改正、C救命救急センターの充実段階評価の見直しについて、議論が交わされた。今回は、@〜Cのうち、Bの医療安全施策にある医療法施行規則の改正についてふれる。

すべての病院・有床診等所に「医療安全管理者」配置を義務づけ

 「医療安全施策」に関しては、個々の医療機関の医療安全管理体制や医療事故調査制度における改善点と対応策を整理した「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会」報告書および概要資料、ならびにそれを受けての省令改正案が、厚労省事務局から提示された。(※検討会座長は山本和彦・中央大学法科大学院教授。報告書とりまとめは2025年12月22日付)

 同報告書では、以下のような課題が指摘されている。

○院内におけるインシデント報告・学習システム等はあるが、過少報告、分析にかかる資源の不足、改善への利用が不十分等との指摘がある

○各医療機関で医療安全対策の中心的な役割を果たす「医療安全管理者」について、医療法に基づく制度上の位置づけがない

○重大事象が発生した際の院長の権限が不明確

○全ての医療事故が適切にセンターに報告されていないのではないか、という指摘がある

○遺族等からの問合せに対して医療機関の対応が不十分な事例がある、との指摘がある

○医療事故に該当するか判断に迷う事例が一定数あり、判断に携わる者の制度理解や判断への支援が重要

○院内調査の質にばらつきがある

 対応策と対比させた資料はこちら(図表@)。

【資料2-2】「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会報告書(概要)」4頁

 これを受けて厚労省事務局は医療法施行規則の改正により、以下の対応を図る旨のたたき台をまとめ、提示した。

(1)すべての病院および入院・入所施設を有する診療所・助産所に「医療安全管理者」配置を義務づける(2026年4月〜)

(2)無床診療所を含む全医療機関を対象として「医療安全の取組に関する記録の整備」にかかる義務を課す(2026年4月〜)

(3)医療事故の判断に携わる者の研修受講を義務化する(2029年4月〜)

 部会では、医療安全管理者の要件や権限をめぐって「医療安全管理者は誰でもいいから配置しておけばいい、というものではない。役割や業務内容を明確にして、知識習得のための研修を必須とすべきではないか」「現在、医療安全管理者を配置していない医療機関は、医師を頂点とするヒエラルキーが強い組織であると想定され、そのような組織で医療安全管理者がちゃんと職務を遂行できるようにするためには、しかるべき役割・機能・権限を明確化しておく必要があるのではないか」といった指摘が相次いだ。また、「医療安全管理者の医療法への位置づけは、『診療報酬加算の要件か緩くなったのか?』との誤解を受けることのないよう、しっかり周知いただきたい」といった注文もつけられた。とはいえ、提案そのものへの異論・反論はなく了承された。

【用語解説】医療安全管理者

 医療安全管理者は、医療安全推進総合対策(2002年)において、「組織横断的立場から医療機関内の問題点の把握、対策の立案、関係者との調整、実施結果の評価等の業務を担う」ものとして位置づけられた、医療安全管理の担当者である。「医療安全管理者の業務指針および養成のための研修プログラム作成指針」(2007年)に基づいて、病院等で配置が進んだ。令和7年8月時点の医療情報ネット(ナビイ)に基づく集計によると、約95%の病院で医療安全管理者が配置されているとされる。

 一方で、医療安全管理者の位置づけが、医療法に基づく制度上では明確に定められていないことから、場合によっては医療現場でその役割や責務を適切に設定することが難しく、医療安全管理者が重大事象の分析や改善策立案等の対応で難しさを感じる場合があることや、医療機関において医療安全管理者の育成が進まない要因となっている場合がある等の課題が指摘されていた。

 なお、診療報酬の「医療安全対策加算」(2006年〜)にも、算定と紐づく「医療安全管理者」が位置づけられているが、今回、新たに医療法施行規則に規定される医療安全管理者とは“別物”として整理されている。診療報酬の医療安全管理者は「看護師、薬剤師その他の医療有資格者であること」「医療安全対策に係る適切な研修を受講していること」という要件が課されているが、医療法施行規則の医療安全管理者では「医療関連資格の有無は問わない」「適切な研修の受講が望ましい」というように、“緩め”に設定されている(下表参照)。両者の兼務は可。

医療安全管理者の比較(医療法施行規則(新)と診療報酬)

医療安全管理者
(医療法施行規則に新たに規定)
医療安全管理者(診療報酬)
・医療安全に関する責任者、または当該責任者から指示を受けて業務を行う者(医療安全管理委員会の業務等を踏まえて規定) 医療機関に
おける位置
づけ
・入院基本料等加算である「医療安全対策加算」に定められた医療安全管理に関する業務を行う者
・全ての病院、入院施設を有する診療所、入所施設を有する助産所に配置(医療安全管理委員会と同様) 配置 ・入院基本料等加算である「医療安全対策加算」を届け出ている保険医療機関に配置
・医療安全に関する十分な知識を有する常勤職員
・医療関連資格の有無は問わない(事務職等を含む)
資格・要件 ・看護師、薬剤師その他の医療有資格者
・医療安全対策に係る適切な研修の受講が望ましい 研修 ・医療安全対策に係る適切な研修受講が必要
・病院においては管理者との兼務は不可
・医薬品安全管理責任者等の他の役職との兼務は可
その他 ・医療安全対策加算1では専従配置、医療安全対策加算2では専任配置

資料出所:資料2−4「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会報告書補足資料」7P、「各制度における医療安全に関わる者の主な要件等」から一部抜粋


関連する行政情報

社会保障審議会医療部会

ページトップ