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福祉医療分野の制度・施策動向ウォッチ
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2026年08月10日

【厚生労働省】第12回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会(令和8年3月3日開催)

2035年目途に「地域の医療体制の再編・集約」を
「新たな地域医療構想策定ガイドライン」の記載事項とりまとめ

 厚生労働省の「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大学長)は2026年3月3日に第12回会合を開催し、「新たな地域医療構想策定ガイドライン」に盛り込むべき事項について、同検討会としての総括的質疑を行ったうえで、厚生労働省事務局のとりまとめ案を大筋で了承した。

 厚生労働省の「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大学長)は2026年3月3日に第12回会合を開催し、「新たな地域医療構想策定ガイドライン」に盛り込むべき事項について、同検討会としての総括的質疑を行ったうえで、厚生労働省事務局のとりまとめ案を大筋で了承した。

 「新たな地域医療構想」(以下、本記事では「新構想」と表記)は、2040年を射程に人口構造や地域の医療ニーズの質・量の変化を見据えて、今後どのような医療提供体制に見直していくかを都道府県単位でまとめた、いわば“医療提供の中長期計画”のこと。新構想は2028年度末までに策定するものと位置づけられ、2026年度初頭から各都道府県で策定作業が一斉に始まる。それに先立って、策定手順や留意事項さらには策定後の取組みについて整理した“ガイドライン”を国が2026年度早期に発出する流れとなっている。その中身を詰めるために、本検討会で2025年7月から議論が重ねられており、この日が同テーマでの締め括りの会合となった。

地域の各病院が担う「医療機関機能」、協議を経て2028年に決定

 この日は、検討会での議論の内容を整理した「とりまとめ案」を厚生労働省事務局が提示。すでに前回会合(2026年2月20日開催)の段階で、審議未了部分を一部残した状態でほぼ完成系のとりまとめ案が示されていたが、その未了分も組み込み、検討会での修文要請への対応を済ませた版として用意された。

 とりまとめ案は、「構想区域の見直し」にかかる観点や留意事項、「必要病床数」の算出方法・手順、「医療機関機能報告」および「病床機能報告」を軸とした医療機関の連携・再編・集約化の進め方――などを列挙したもので、構想策定は区域ごとの協議を経て2028年度までに完了し(各病院が2040年に向けて地域で担う医療機関機能の決定も含む)、2035年を目途に一定の成果を得られるよう取組みを進めるというスケジュールを打ち出している。

 検討会では、構成員による質疑・意見表明が行われた。

「急性期拠点医療機能を巡り、『競合激化』が懸念される」

 医療機関機能の決定に関しては、今後のスケジュール・期限が示されたことで、協議の進捗の加速に期待を寄せつつも「医療機関機能を決定する2028年度までの間、特に都市部での『急性期拠点医療機能を巡る競合』の激化が懸念される」として、対策を求める声が上がった。

「病床数適正化支援事業にともなう“駆け込み減床”に警戒を」

 一方で、急激な減床という“副作用”を警戒する意見も提示された。「地域医療構想にかかる取組みを通じて、病床はそれなりに削減されるだろう。ただ、病床稼働率が9割ぐらいの地域でいきなり病床が激減した場合、患者の受け入れが困難となる可能性がある。特に現在、病床数適正化支援事業との関連で『補助金を受けられるうちに』という“駆け込み減床”が懸念される。なんらかの対策を講じる予定はあるか?」と対応を問う声が上がった。これに対して厚生労働省事務局は「申請に基づき、その中でどれぐらい減らすかは、都道府県で検討されながら進めていただくものと考えている」と回答した。

 また、ガイドライン発出後の進め方に関して、「地域ごとに、患者の受け入れや流れがどうなっているかを踏まえた議論が必要。都市部、地方都市、過疎地ではそれぞれ検討すべき内容がかなり異なる。プロセスに関するデータや解釈例などを提示して、各都道府県が議論できるよう丁寧な準備をお願いしたい」といった注文がつけられた。

 以上のような発言があったが、全体としてとりまとめ案への異論・反論はなく、座長一任で了承とされた(一部文言修正のうえ、同月19日付で“案”のとれた「とりまとめ報告」が同省ホームページに掲載済)。


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