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身の回りの整理術

全12回に渡って、身の回りの整理をするためのヒントをお届けします。


<執筆>
坂戸 健司

第6回: 「さっと仕事、さっと戻す」

机の上は常にリセットする習慣を身につける

 仕事は常に段取りが肝心だと、私は先輩方に教えられてきました。段取りを考える上においても、整理は不可欠なものだと思います。

 そもそも段取りということで言えば、一番ほれぼれするのはやはり職人の仕事ぶりです。スピーディーで自然な動きで、そして無駄がありません。私たちも見習うべきことが多くあります。お手本にすべき職人で、実際の作業を見ることができるのは料理人だと思うのですが、彼らの動きを見て思うことは、仕事の綺麗な人は立ち居振る舞いが違うということです。観察してみると、素材を取り出し、必要なものだけを切り分けてまな板の上に置き、使わない素材はまたさっと元あったところへしまう。新鮮素材の鮮度を保つための基本動作ということなのでしょう。

 次に料理人は、まな板の上にある素材を調理する手順に入ります。煮たり焼いたり切り分けたり、その作業が終わるか終らないかのうちに、すでにまな板の上には包丁や菜箸などの最低限の調理器具が置いてあるだけ。カタカナで言えばリセットされているということです。

 ビジネスにおいても同じことが言えるのではないでしょうか。やりかけの仕事をちょっと横にずらしたままで仕事にかかる人がいますが、ちょっとしたことで書類や筆記用具が紛れ込んで混乱し、時間のロスやミスをすることにつながっていくことがあります。気持ちにおいてもイライラしてしまいます。やりかけの仕事はいったん終了という習慣を身につけるとよいでしょう。基本は料理人と同じように“一仕事、一片付け”。何かをやるためには常にすぐに取りかかれる状態、体制にしておくことです。

整理は頭や心の中にも好循環作用を生む

 私は「常に机の上を片付けましょう」それから「次の仕事に取りかかりましょう」ということだけを言っているのではありません。書類一つをとっても、ファイルから出しっぱなしでどこかに紛れ込んだりすると、次に必要な時にその“書類”がなければ、仕事は前には進んでいきません。停滞するばかりか、気持ちまでトーンダウンしてしまう経験を何度もしてきました。緊急を要する仕事であれば、周りにも大きな悪影響を与えるばかりか、自分の信用や組織そのものの信用すら失いかねません。たとえてみれば、新鮮な「材料」を活かして素早く「料理」するのがプロとしての仕事の進め方です。

 そのためには作業場である机は、まさに料理人の「まな板」です。「机の上」は常に何もない状態にリセットしておく習慣を身につけましょう。整理しながら仕事を進めることでいいことがあります。それは気持ちがよいということです。「一仕事、一片付け」。仕事のテンポというかリズムにもいい影響を与えてくれます。常に新鮮な気持ちで仕事に向かう姿勢は、「楽しい仕事」を見つけることにつながっていくのです。

 一つお勧めは、机の上の常に見えるところにアナログの時計を置くことです。「短い針がここに来る前にこの仕事を終わらせよう」、「長い針が一周回る前にこの作業を終わらせよう」と時間を見積もったり、この先の時間を無駄にしない工夫のための気づきの道具が、長い針と短い針が回転する時計なのです。デジタル時計では一瞬ではわからない残りの時間、「あと5分」などという量的な感覚を与えてくれます。常に時計を見ながら仕事をすることは、さっと仕事にとりかかって、さっと次のことへと切り替える“スイッチ”(切り替え)となります。

 整理は机の上、引き出しの中だけではなく、頭の中や心の中にも好循環作用を芽生えさせてくれるのです。

 イメージしてください。仕事のスタートとゴールを。そこに時間軸も組み込むということで、効率は快適さも呼び込んでくれることでしょう。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成24年9月号に掲載されたものです。
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