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連載コラム
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身の回りの整理術

全12回に渡って、身の回りの整理をするためのヒントをお届けします。


<執筆>
坂戸 健司

第10回: 「捨てることも仕事」

仕事の段取りには整理技術が不可欠

 整理や整頓を仕事と思っていない人は多いと思います。仕事の質量が自分の許容範囲であれば何とかなるものですが、問題は任せられた仕事のレベルが自分の許容範囲を超えた時です。忙しくなると机の上は作業中のものが重なり、その結果、仕事をするときに必要なものを探し出すことができなくなる状態に陥ってしまいます。整理をしないということは、効率化とは逆の状況を自ら作り出していくということになるのです。結論を言えば、仕事を段取りよく進めるために整理の技術は不可欠だということです。

 「ついつい整理整頓が後回しになってしまう…」というように、整理が苦手という人がなぜそうなるかと言うと、整理を仕事の一部と捉えていないということ、そして、整理を仕事のフロー(行程)に組み込んでいないということが原因なのです。

 仕事を段取りよく効率的に進めるために、PDCA(Plan→Do→Check→Act)という考え方がありますが、このサイクルのすべての工程に整理というものを組み込むことをお勧めします。

■書類を捨てるということ

 私が整理に取り組んだ中で、一番困ったのが書類の整理でした。その解決方法は書類の分類をし、「必要なもの」と「不必要なもの」に分けることから始めます。しかしながら、その判断が難しいものが必ず出てきます。判断の難しいものは「一時保管」扱いにします。最初は「一時保管」が多くなりますが、その作業を繰り返す時に、「保管する」ルールを決めていきます。それは書類を捨てる期限を決めるということでもあります。具体的な方法は、定期的(曜日を設定)に溜まった書類を見返し、その時に処分する基準、ルールに沿って書類を「捨てる」というサイクルを習慣化しましょう。

整理の基本は必要なものだけを保管する

 この「一時保管」は、いわば「捨てる」か「保管する」かのちょうど中間の曖昧なもので、“グレーゾーン”というものです。常にここに意識を向けて、この“グレーゾーン”の体積を、限りなくゼロに近づけるように心がけましょう。「何となく取っておく」という考え方から、「必要なものだけを保管する」という考え方に意識を変えていくことが整理術の基本的な考え方です。それを体験学習して体得することが、整理術の筋肉となっていくのです。

 理想的な人の書類整理と、捨てられない人の書類整理をイラストにしてみました。自分の中で「○○に使用予定」などとメモを差し込んでいつ使用するかが見えている人の書類整理の考え方は、先に述べた“グレーゾーン”が狭いということが言えます。捨てるかどうか“白黒”がはっきりしているということです。整理の上級者は、手に取った書類をその場で見極め、ためらうこともなく破棄することができるのです。

 それに引きかえ書類を捨てられない人は、「いつか使うときがあるかも…」と漠然と書類を保管してしまいます。必要かどうかの判断基準が曖昧なので、処分する時期も決められません。結果“グレーゾーン”が増えていき、一時保管ボックスは常に一杯になってしまいます。「捨てる」ということを、仕事の一連の流れの中に、整理のテーマの一つとして組み込むことをお勧めします。

 整理が苦手な人にアドバイスしたいのですが、極力手間をかけないでシンプルな方法から始めるとよいでしょう。要は、継続可能な自分なりの仕組みを作り出すことが大事です。これならできそうというコツをお伝えします。一つはファイリングする規格サイズをできる限り統一すること。もう一つは、書類を収納する際は透明なファイルやボックスを使用するとよいでしょう。日頃から書類の中身が見えるようにすることで、捨てるかどうかの決断も早くなります。書類も机の上も、そして引き出しの中やパソコンのフォルダの中も、何が入っているかがわかるように“見える化”をすることが、整理を継続的にできるようになるポイントです。継続するにも工夫がいるということです。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年1月号に掲載されたものです。
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